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調べ物をしているうちにこのサイトの本題からずれていってしまったもの、 書ききれなかったもの等をここに集めました。

謎本・マンガ関連本・分析本 

  読んだ後は後悔するとわかっていながら、気になってついつい読んでしまった「謎本」。
  マンガに娯楽を越えた何かを追求する、マニア向けで難しかった「マンガ関連本」。
  読んでみて「おもしろい」「これはちょっと許せん!」と思ったものなどを紹介します。

 【 マークの説明 】
   『キャンディ・キャンディ』 ファン度
      本の著者の作品に対する思い入れなどを感じた度合いです。
      本を出すために書いたなぁと感じたものなどは、ハートマークなしです。
  関心した度
      内容の良し悪しに関わらず、分析や解説で関心した度合いです。
  不愉快度
      私個人が、読んで不愉快になった度合いです。(※読む人によって違うと思います)
      子供の頃から思い描いていたイメージを、みごとぶち壊してくれた本につけます。
<【謎本・マンガ関連本】>



【概 要】
キャンディキャンディ
エースをねらえ!
ベルサイユのばら
はいからさんが通る
生徒諸君!
ときめきトュナイト
ホットロード
ガラスの仮面

『キャンディはアルバートさんと結婚したの?』
少女漫画愛の会 (ワニブックス - 1993年発行) 【絶版】

【キャンディ関連の内容】
 ・キャンディばかりがなぜモテるの?
 ・キャンディのそばかすは減っているの?
 ・キャンディのまだ見ぬ母はアンソニーのママ?
 ・キャンディは年寄りに暴言をはきちらしているの?
 ・キャンディはいつまで木のぼりを続けるの?
 ・キャンディにはシンガーソングライターの才能があるの?
 ・キャンディをオッチョコチョイにしたのはダレ?
 ・キャンディはけっこう要領のいい女だったの?
 ・ポニーの家をつぐのはキャンディなの?
 ・イライザのイビリがキャンディを幸せにした?
 ・アニーは性格ブスなの?
 ・アルバートさんの動物好きはムツゴロウといい勝負?
 ・テリィの星座は射手座なの?
 ・アンソニーはバラおたくなの?
 ・ステアもアーチーも「ごめんなさい」されるイイ人?
 ・キャンディはアルバートさんと結婚したの?

【気になったところ】
著者の説によると「アンソニーの母親であるローズマリーはキャンディの実の母親で、キャンディとアンソニーは兄妹。船乗りの夫は年中いないので、その寂しさをまぎらわすために、近くの森に住み着いている野生的な男と不倫を...」
それほど熱狂的なファンではない人が読んだら「へぇ、そうなんだぁ」と思わせてしまうような強引な語り口がなんかいやな感じ。
もう一度マンガを読んで確認してみたくなるトリビア系の謎本ならおもしろいんだけれど、 こういう夢を壊す系のはちょっと好きになれません。(本のタイトルにひかれてつい手にとってしまいましたが、読んだあとかなり後悔...)
どんな人が書いているのかなぁと思い探してみましたが、「少女漫画愛の会」という文字以外は見つからず。
関心
ファン
不愉快



【概 要】
少女マンガで理想の男性像を研究。
70年代から80年代前半のマンガ。

オルフェウスの窓● ●はいからさんが通る ●SWAN−白鳥− ●キャンディ・キャンディ ●風と木の詩 ●ホットロード ●エースをねらえ! ●ハイティーン・ブギ ●アイドルを探せ ●ガラスの仮面 ●有閑倶楽部 ●サインはV! ●櫻の園 ●トーマの心臓 ●伊賀野カバ丸 ●日出処の天子 ●ファンシイダンス ●いつもポケットにショパン ●白鳥麗子でございます! ●ポーの一族 ●東京のカサノバ ●摩利と新吾 ●pink ●エイリアン通り ●たそがれ時にみつけたの ●生徒諸君! ●ベルサイユのばら ●エロイカより愛をこめて ●きみ色の日々 ●王家の紋章
『少女マンガに片想い』
少女マンガ徹底追求委員会 (コア出版 - 1994年発行) 【絶版】

【キャンディ関連の内容】
「なぜ王子様は民族衣装を着ていたか?」や「アードレー家の家系図の仮説(アルバートさんの母親はエルロイ大おばさま説)」が載ってます。

【気になったところ】
この本では、まず最初にキャンディの連載終了時の推定年齢を24歳としており、恋愛系の考察では「子供のころつきあったアンソニー」と「大人のころつきあったテリィ」の比較になっています。(なのでちょっとずれている感じ)
読んでいて "これは男の人が書いてるな" と感じました。たぶん「キャンディ・キャンディ」自体は子供のころからなんとなく知っているけれど、マンガをきちんと読んだのはこの本を書く段階になってからではないかと思います。(推測です)
こちらも「○○会」というものが執筆しています。当時のはやりだったのでしょうか。
関心
ファン
不愉快



【概 要】
マンガのセリフから作品を分析したマンガ論。
出版社別に「○○社系」などと分類して、それぞれの作品・読者を解説している。
70年代の少女マンガを雑誌で読んでいた、リアルタイム読者向け。
『少女マンガの愛のゆくえ』
荷宮 和子 (光栄 - 1994年発行) 【絶版】

【キャンディ関連の内容】
この本の第8章は講談社系の漫画について書かれており、その代表作として『キャンディ・キャンディ』を取り上げています。
著者の選んだセリフは、
     「ニールの気持ちぜんぜんわからないわ。
         あれであたしを愛してくれてたのかしら・・・」


【気になったところ】
この本は 少女マンガに詳しく、しかもリアルタイムに読んでいた人でないと内容についていけない部分があります。(マニア向け?)
著者がキャンディ・キャディで気になったのは「ニールの愛」のようです。なんか、目のつけどころが他の本とはちょっと違います。
ニールについては別の章で『オルフェウスの窓』のモーリッツと敵役比較しています。モーリッツとの大きな違いは、ニールが "悪役を貫き通した" ことらしい。
"なんで最後にはいい男に生まれ変わらせてくれなかったのか" の疑問に対して著者は、 "「講談社系の読者」だからそれでいいのかもしれない。" という結論にいたっています。
文中に「集英社系の読者」と「講談社系の読者」というのがよく出てきますが、 管理人は「自分は○○社系読者だ」と意識して読んでいたことはないので、ちょっと違和感があります。
なかなか深い分析力で関心はするものの、著者自身がキャンディの読者や作品を見下している感は否めず。 なのでドクロは3つ。
関心
ファン
不愉快


<原作者または作画家のインタビューがあるもの>



【概 要】
関係者の証言を集めて、封印作品の封印に至った経過、そしてその理由を追うルポタージュ。

キャンディ・キャンディ●ジャングル黒べえ●オバケのQ太郎●サンダーマスク
『封印作品の謎2』
安藤 健二 (太田出版 - 2006年発行)

【キャンディ関連の内容】
 ・『冬ソナ』の影で
 ・プリクラから始まった混乱
 ・裁判へ
 ・『キャンディ』誕生の背景と講談社
 ・判決の行方
 ・増殖するグッズ
 ・単行本とアニメも巻き添えに
 ・裏目に出るキャラクタービジネス
 ・漫画原作システムのはらむ矛盾
 ・そして2人の母親が残った

原作者へのインタビューあり!

【気になったところ】
キャンディのファンではない公平な立場の人が取材・分析し、客観的な視点で書かれた本です。
著作権裁判に興味がないファンでも、キャンディ誕生の背景などが書いてあるのでけっこう面白いと思います。
今はWeb上にも画像がなくなり見ることができなくなった、キャンディとアルバートさんそっくりの「エステー化学の広告」もすごく小さくだけれど掲載されています。
関心
ファン
不愉快



【概 要】
名作マンガの最終回

愛と誠●デビルマン●キャンディ・キャンディ●トイレット博士●人造人間キカイダー●ワイルド7●エリア88












『いきなり最終回 PART3』
JICC出版局 (1991年発行) 【絶版】

【キャンディ関連の内容】
キャンディ・キャンディの最終回が1話まるごと掲載されています。
裏表紙はキャンディの後姿です。
いがらしゆみこのインタビューあり。

【気になったところ】
「どうせ文庫本と同じだろう」と思ってみたら、ちょっとした発見がありました。
一部空白になっているページがあり、そこには小さく、「※雑誌掲載時、ここには新連載の予告が掲載されていた。」という記述が。
どうもこの本に載っているのは、文庫化で修正の入ったものではなく、雑誌掲載時のものをそのまま載せているようです。
文庫では予告の空白部分がどう書き加えてあるのか気になって見てみたところ、他のページでも変わっているところが数箇所ありました。
どれもストーリーに影響がないほどの変更なのですが、「フロリダの別荘へいってましょう」のシーンで、ニールにあきれてため息をついているイライザのコマは文庫化で付け加えたらしく、雑誌掲載時にはなかったようです。
あのため息をつくイライザは、管理人けっこうお気に入りです。
あと、少しセリフが違っているところがありました。
たとえば、キャンディがアルバートさんに "ポニーの家に帰って看護婦の仕事を続けたい" と話している場面でのアルバートさんのセリフです。
雑誌では、「キャンディらしいな いいよ・・・」と、キャンディがアルバートさんに許可をもらいにいっているようですが、文庫では「キャンディらしくていいね・・・」とキャンディの意思を尊重するアルバートさんらしいセリフに変わっています。
ストーリーには影響はないほどの変更なのですが、ちょっと変えただけで印象が違ってきます。
関心
ファン
不愉快



【概 要】
ヒットストーリーはこう創られる!

矢島正雄
田島 隆
木内一雅
城アキラ
水木杏子
城戸口静
寺島 優
『まんが原作者インタビューズ』
伊藤 彩子 (同文書院 - 1999年発行) 【絶版】

【キャンディ関連の内容】
原作者へのインタビュー
・どういう経緯で「キャンディ・キャンディ」が書かれたか
・原作とマンガでは違うステアの戦死シーン
・テリィは登場していなかったかもしれない
   などの裏話

【気になったところ】
原作者の水木杏子先生は、ジュニア小説家としてデビューする前は「演劇」の世界にいて、 「劇団四季」でお芝居をしていたそうです。(劇団四季がミュージカル路線になる前)
ご自身が演劇をやられていたというところが、「キャンディ・キャンディ」での演劇というものが、単なる設定の一要素ではなく何か深いものに感じられます。
そして戯曲を読むことを覚えて、演劇的にシーンを見るようになり、それがまんが原作に生きてきたんだそうです。
この「シーン」という言葉、なるほどと思いました。キャンディには記憶に残る場面(シーン)がいっぱいあります。
そのほかに、当時マンガ原作をしていたキャンディ以外の作品についても話していて、読んだことがあるマンガの原作が水木杏子先生が書いたものだったのにびっくりでした。 その作品に原作者がいたなんて全然記憶にないので。少女マンガにおける原作者ってほんとに影が薄いんですね。
関心
ファン
不愉快



【概 要】
原作者が書いたエッセイを掲載。
『マンガ家は語る』
竹内 オサム、村上 知彦 (平凡社 - 1989年発行) 【絶版】

【キャンディ関連の内容】
『児童文芸』1980年陽春臨時増刊号初出の、名木田先生のエッセイ「我が友、キャンディ」収録。(裁判の際に証拠として提出されたらしいです)
キャンディの最終回を書いた時のことなど。
こちらにも、原作とマンガでは違うステアの戦死シーンについて書かれています。

【気になったところ】
「テリィと別れることは初めから決まっていたのだ」
「キャンディには3つの愛を考えていた。アンソニーとの淡いはかない初恋・テリィとの激しい恋・そしてアルバートさんとの運命的な穏やかな愛」
あと、ほかの本に書いてありましたが、「母親探しはやめよう」など、最初から決まりごとがあったようです。
人気作品でも、最終回に近づくにつれてダラダラと尻つぼみになりがちなマンガが多いなか、 「キャンディ・キャンディ」は最後の最後まで読者を引き込み、最終回にきちんと「終わったーっ!!」と思わす数少ない作品だと思います。
でもそのためには、読者がどんなに別の結末を望もうとも、この「○○は初めから決まっている」という「揺るがない決意」が必要なのかもしれない。
関心
ファン
不愉快



【概 要】
キャンディ・キャンディのファンブック。












『キャンディキャンディボックス
         ― なつかしいポニーの丘から 』

近藤 恵・川上 千恵子 (情報センター出版局 - 1996年発行) 【絶版】

【キャンディ関連の内容】
 ・メインキャラクター紹介
 ・図解・華麗なるアードレー家
 ・『キャンディ・キャンディ』年表
 ・キャンディの移動図
 ・サブキャラクター紹介
 ・勝手にセレクト名場面集
 ・キャンディファッション
 ・キャンディの過ごした家
 ・おしえてキャンディ!
 ・ステア博士の大発明
 ・背景を探れ!
 ・ラブ・ストーリーとしてみる『キャンディ・キャンディ』
 ・キャンディの出生の秘密
 ・いがらしゆみこ先生インタビュー
 ・キャンディ小辞典

【気になったところ】
この本の著者の愛がいっぱい詰まったファンブック。
マンガのカットがこれでもかというくらいたくさん載っています。まるでオフィシャルブックのようです。これだけ原作の絵を使った(使えた?)ファンブックって、他にはないのではないでしょうか。
内容についても、よくここまで調べてまとめたなぁと感動ものです。
ファンの方は一度読んでみるといいかもしれません。
"おしえてキャンディのクエスチョンコーナー" では、謎に対する答えがいくつか書いてあり、他の謎本のように強引に答えを押し付けず、自分なりに考えてくださいという方針には好感がもてます。
ただ、「キャンディの出生の秘密」のところで、キャンディはアンソニーのママ(ローズマリー)とアルバートさんの子供という説にはちょっとひきました。
それはちょっと対象読者とジャンルが違うかも...
関心
ファン
不愉快



【概 要】
アニメ情報誌。
戦国魔人ゴーショーグン/戦闘メカ・ザブングル/太陽の牙ダグラム/うる星やつら ほか











『Animec』 第23号
(ラポート - 1982年発行)

【キャンディ関連の内容】
 ・「ザ・プロフェッショナル 第4回」
  いがらしゆみこインタビュー (6ページ)

【気になったところ】

―― 舞台であるイギリス、アメリカの背景的な処理は?

  「資料、資料、資料! 資料の山。ほとんどが洋書。」

どんな資料を使ったのか見てみたいですね。


―― 最終回の見開きの点描。

  「このシーンは始まった時から決めていたんです。最終回はこれで
  終わらせようと。」「でもこのテンテン打つのに3日かかった。ねえ、
  いかにも最終回ってカンジしません?」

話的にはこの先はどうなるんだと続きが気になる状態で終了しています。だけど、あの終わった感はあのテンテンがそうさせていた。
関心
ファン
不愉快



【概 要】
マンガ情報誌。
漫画家の残した遺産特集

石ノ森章太郎
手塚治虫
藤子・F・不二雄
かがみあきら
三原順

『COMIC GON!』 第3号
(ミリオン出版 - 平成10年11月10日発行)

【キャンディ関連の内容】
  いがらしゆみこ先生のお宅を訪問 (カラー6ページ)
   ・インタビュー
   ・自宅&仕事場の写真
   ・キャンディのキャラクターグッズの写真
   ・作品リスト (デビューから1994年まで)
   ・「なかよし」付録用のカットの原画
   ・「キャンディキャンディ」の飴のパッケージ写真
  など

【気になったところ】
1998年の雑誌の記事なので、現在の自宅とは違うかもしれませんが、住居兼仕事場を紹介しています。
地下の仕事場は、機能的な事務所といった感じ。会議室や仮眠室もあるらしい。
ロッカーには、今までの作品の原稿やカラー原画が、キングファイルにきれいに整理されていて、「なかよし」の全プレ賞品などたくさんのキャンディグッズ類が保管されています。キャンディファンにとっては宝の山のようなお部屋ですね。
マンガ家の仕事場というと、締切間際の修羅場の様子を描くマンガ家が多いので、もっと雑然としているイメージがあったので、ちょっと意外な感じでした。
・   ・   ・
原画の保管って大変そうですよね。セキュリティ面はもちろんですが、数十年もたってしまうと、紙の変色とかは防げないだろうし。どうやってるんだろう。
数年前に「ベルばら」の原画展に行ったのですが、その時初めてマンガの原画というものを見ました。連載から35年以上たっていましたが、原画の状態はよかったと思います。
場所はハウステンボス内にある宮殿の美術館だったので、広いし豪華だし雰囲気はもう抜群! (笑)
キャンディもそうですが、昔のマンガなのでペンのタッチに勢いがあり、原画だと更に躍動感が伝わってくる感じでした。
(マンガ家にもよるのかもしれませんが) 印刷ではカットされてしまうような部分まできちんと描かれていたので、すごい感動してしまいました。
キャンディの原画も見てみたいですね。これくらいの規模でやらないかな。
いつかキャンディも、「ベルばら」原画展のように公開できるようになる日が来ることを祈っています。
関心
ファン
不愉快


<その他>



【概 要】
日本語の立場から漢字を追究。

現代の漢字● 映像文化と漢字● 現代人の読み書き● 公用文● 手紙の漢字● 広告の漢字● 新聞の漢字と雑誌の漢字● 新語と漢字● 漫画キャンディ・キャンディの漢字● 文学と漢字● エッセイと漢字● 専門用語の実態と漢字● 現代人の漢字感覚と遊び 漢字のデザイン
『漢字講座10 − 現代生活と漢字』
佐藤 喜代治 編 (明治書院 - 1989年発行)

【キャンディ関連の内容】
漫画キャンディ・キャンディの漢字 - 木下哲生
 1. 漫画の漢字について
 2. 「キャンディ・キャンディ」の内容とその表記に使用された漢字
 3. 「キャンディ・キャンディ」の漢字と常用漢字
 4. 漢字用法とその他の特徴

【気になったところ】
全12巻からなる「漢字」についての論文。
執筆者の多くが大学の教授という、とても専門的な本です。
題名を見ただけでは絶対に手にとらないような本なのですが、いろいろな側面から漢字を研究しており、 「キャンディ・キャンディ」と「漢字」という意外な組み合わせが気になり読んでみました。
それにしても、なぜ執筆者の方は「キャンディ・キャンディ」を選んだのでしょうか?  文中には「キャンディ・キャンディ」をサンプルにした理由は「人気がある」「ベテランが書いた」「調査がしやすい」等その他いろいろ書いてありますが、実はファンなんではないかと疑ってしまいます。

「キャンディ・キャンディ」は「なかよし」掲載時には漢字だったところも、文庫ではひらがなになっていたりするので、 読みやすさも追求していたのかな。
(こういうのは誰が直していたのでしょうか? 編集部? 原作者? 作画家?)
関心
ファン
不愉快



【概 要】
デザインをめぐる63の紛争と判例

ラルフ・ローレンと「POLO」/ルービック・キューブの形態/「白鶴」と「大関」の清酒ラベル/ピーターラビット/バレエの振り付け/漫画「ゴーマニズム宣言」 など
『実例から学ぶ 最新デザインの紛争と判例』
牛木 理一 監修 (日経デザイン編 日経BP - 2003年発行)

【キャンディ関連の内容】
− 原作者に漫画家の絵を支配する権利があるか争われた事例 −
 「キャンディ・キャディはだれのもの?」



【気になったところ】
他の著作権の事件と比較して、判決の考え方との間に大きな開きがあるように思われ、"キャラクター" の創造性をめぐって、「控訴審で覆る可能性がないとはいえない興味深い事例」としている。


...難しいですね。「キャンディ」の裁判については管理人的にはどうでもいいんですが、この判決で他の原作付の漫画家も対象になってしまうのががっかりなところです。
関心
ファン
不愉快





『編集王 第3巻』
土田 世紀 著 (小学館 BIG SPIRITS COMICS - 1995年発行)

【キャンディ関連の内容】
第二十六話 男の子女の子
 ・扉絵にキャンディの最終回のラストシーンを使用。
 ・このマンガの登場人物である青年誌の女性マンガ編集者の「バイブル」が
  『キャンディ・キャンディ』。
 ・子供の頃、キャンディの最終回で「終わってしまった」と友達とみんなで号泣。
 ・その幼馴染みの娘がキャンディを読んで感動し涙。
 ・その子に「バイブル」であるキャンディのマンガをくれと言われてうろたえる。
 ・仕事で挫折するが、自分は「新しいキャンディを作る」と決意。

【気になったところ】
編集王についてずっと疑問に思っていたことがあったんです。素朴な疑問ですが読んだことがなかったもので... (^^;)

 − キャンディとどういう関係があるの?
 − そもそも『編集王』ってどんな話?

扉絵の不正使用の件については書いてあるサイトはあるのですが、作品とキャンディの関連については全然書いてないんですよ。
でも、やっと気になってていた『編集王 第3巻』が読めたので、長年の疑問がスッキリ解消しました!

このマンガ、扉絵の不正使用の事ばかりとりざたされていたためか、『編集王』という作品にまで勝手に悪い印象を持ってしまっていました。
結局のところ、不正使用の件は編集部側のチョンボらしく、大事になってしまった経緯は原作者(水木杏子)のHPに書いてあります。
キャンディもこのままでは新しい読者はできないので、「物語の内容は知らないけれど、あの裁判のマンガ」 と言われるようになってしまうのでしょうか? ちょっと寂しいですね。
関心
ファン
不愉快

















『1980年大百科 ― 昭和50年〜59年』
(宝島社 - 2007年発行)

【キャンディ関連の内容】
おもちゃやマンガを紹介

  • 1977年
    おすましキャンディ/いたずらキャンディ/おしゃれなキャンディ/ゆめみるキャンディ/ようきなキャンディ/キャンディミシン/おふろセット/レディバッグ/スウィート宮殿/おやすみキャンディナイティセット/キャンディキャンディファンタジーオルゴール
  • 1978年
    おはようキャンディ/かんごふさんセット
  • 1979年
    スターアクションマイク
  • 1980年
    いんさつやさん/スイスイカッター/お花やさん/マイミシン/コロコロスタンプ/レストラン・パーラー

発売年は不明ですが、「マイクロトン」や「カラオケ歌合戦」なども。

【気になったところ】
「大河系少女マンガ」 おすすめ20を紹介している。
「キャンディ・キャンディ」のほかに「はいからさんが通る」「ガラスの仮面」「王家の紋章」など。
この本にも書いてありましたが、読んだ後に何も残らないものが今の少女マンガの主流。 次の号が待ちきれないなんてことはあまりなく、次の単行本発売日まで待てたりするんですよね。(少女マンガに限らず、マンガ雑誌は売れなくなっているらしいので、みなさん同じなのでしょう)
昔のマンガがおもしろかったと感じるのは、年のせいかと思いましたが、実は「大河系」が多かったからかも。

1977年〜80年、おもちゃ業界では「キャンディ・キャンディ」は大ヒットだったようです。
キャンディの玩具が登場した1977年の出来事や、ヒット商品・ベストセラーなども紹介されていて、当時の記憶がだんだんよみがえってきました(笑)。

[出来事]
 ・青酸コーラ殺人事件
 ・200カイリ漁業水域
 ・成田空港建設反対派と機動隊が激突。

[ベストセラー]
 ・森村誠一の『人間の証明』(角川書店)
 ・A・ヘイリー『ルーツ』

[ヒット商品]
 ・「プリントゴッコ」
 ・「ふとん乾燥機」
 ・「パンパース」

[おもちゃ]
 ・「こえだちゃんと木のおうち」 
 ・「モグラたたきゲーム」
 ・「ピンクレディー・おめかしセット」
 ・エポック社や任天堂がテレビゲームを発売

あ〜、懐かしい♪
関心
ファン
不愉快


<原作者・作画家のキャンディ本>




『Candy Candy』
Yumiko Igarashi - Kyoko Mizuki (KODANSHA EDITEUR 1994年発行)

【概 要】
フランス語版のマンガ。
講談社KCなかよしのコミックスをそのまま翻訳。
全9巻。

【気になったところ】
3冊(7〜9巻)しか持っていないのですが、日本版と違うところはないか見てみました。
「これ、絵が裏返し!?」 この本は左から右へ読むタイプでした。(最近の外国語版のマンガは日本版と同じく右→左らしいですね)
慣れれば特に違和感なく読めます。「あっ!パティが右手でナイフを持っている」。ということは日本版では左なので左利き??
セリフは日本版のものを忠実に訳しているので、話や印象が変わってしまうところはないように思います。背景の小さな文字までちゃんと訳してありました。
発行元の住所はパリで印刷はイタリアのミラノだけど、出版社は...あっ、なんだ...「KODANSHA (講談社)」だった...。訳に関しては、いろいろと厳しくチェックしていたかもしれない。登場人物のセリフがフランス人が言いそうなセリフに変わっていたらおもしろい、と少し期待していたのでちょっと残念。お国柄が出ていたらよかったのに。
他の国の翻訳版を持っている方、どんな感じか、ぜひ教えてください。

【日本版と違ったところ】
  • 表紙の絵
    日本版とは違う絵を使用しています。
  • 名前
    一部変わっています。アニメも同じなのかな?
    キャンディCandy
    Candice Neige André (キャンディス・ネージュ・アンドレ)
     ※Neigeは雪
    親分 → Chef (シェフ)
    テリィTerry または Terence (テレンス)
    アルバートさんMonsieur Albert (ムッシュ・アルバート)
    ステアAlistair Conwel (アリステア・コーンウェル)
    アーチーArchibold (アーチボルド)
    アニーAnnie
    パティPatty
    ニールDaniel Legrand (ダニエル・ルグラン)
    イライザElisa (エリザ) ※イライザのフランス語
    スザナSusana Marlow
    ジョルジュGeorges
    エレノア=ベーカーHelena Baker (ヘレナ・ベーカー)
     ※Hélèna (エレナ) になっているときもあった
    ポニー先生Mademoiselle Pony (マドモワゼル・ポニー)
    レイン先生Soeur Maria (シスター・マリア)
    プッペPoupée
    マーチン先生Docteur Martin
    エルロイ大おば様Tante Elroy (エルロイおばさん)
    ウイリアム大おじ様Oncle William (ウイリアムおじさん)
    丘の上の王子様Le prince de la colline (丘の王子様)
    アンソニーAnthony Brown

    テリィが「テレンス」になっていますが、テレンスは英語圏の名前のようです。(テリュースっていう名前はないの??)
    アードレー家は「アンドレ家」。
    ニールはなぜか「ダニエル」で、名字も「ルグラン」に変わっています。
    あと、兄弟で呼ぶときは、名前で呼んでいます。
     ・イライザの「おにいさま」 → 「ダニエル」
     ・アーチーの「兄き」 → 「アリステア」
    大おじ様や大おば様は、単純に叔父さん(Oncle)・叔母さん(Tante)。「大」や「様」の表現は訳しようがないのかもしれませんが、アードレー家の特徴が出ているこの重々しい呼び方は、けっこう重要だと思うのですが。
    「ムッシュ」がついているのは基本的にアルバートさんだけですが、ジョルジュがステアやアーチーを呼ぶときも「ムッシュ」をつけています。
  • フランスっぽさを感じたところ
    ニールがラガン夫人をおかあさまではなく「ママン」と呼ぶ。
    最終巻・最終ページの 「Fin」 





絵本 キャンディ・キャンディ
  1 『キャンディと白い子馬』
  2 『キャンディと花のぼうし』
  3 『キャンディと枯葉色のやかた』

名木田恵子・作 いがらしゆみこ・絵 (ポブラ社 1992年発行)

【概 要】
水木杏子(名木田恵子)&いがらしゆみこ作のキャンディ・キャンディの絵本。
絵本の「キャンディのごあいさつ」には、キャンディがポニーの家にいたころの
「ヒ ♥ ミ ♥ ツのおはなしよ!」とある。
本編(マンガや小説)には出てこなかった、ポニーの家の近くにある森が舞台。
『キャンディと白い子馬』は、「黒いためいきの森」での不思議で悲しいはなし。
『キャンディと花のぼうし』は、森のむこうの「キャスリン湖」に住んでいるネス湖のネッシーのような未確認の生き物(作品では恐竜)が出てくる。
『キャンディと枯葉色のやかた』は、「森のおくの星の木」の先にある古い館で、そこに住む王子様のような男の子と出会う。

【気になったところ】
年齢は、たぶんアニーが養女になった以降だと思います。
キャンディ本編の世界観にはない、幽霊と遊んだり動物と会話をするなどの「ファンタジー」要素が入った絵本なので、本編とは別物または、キャンディが見た夢と考えたほうがいいのかも。

内容はどんな感じか書こうと思ったのですが、『キャンディと白い子馬』は、あらすじだけ書くとどうしても「ホラー」になってしまう(汗)。 でも、絵や文章はホラー的な描写はなく、とても「ファンタジック」に描かれています。
3作品の中で『キャンディと枯葉色のやかた』が一番いいお話だと思います。でも、丘の上の王子様とアンソニー以外で王子様系の男の子と出会い、ラガン家やアードレー家に行く以前に、シンデレラのようなドレスを着てダンスを踊ったりというお姫様体験をしてしまうのはダメでしょう。私的には、やっぱりこの絵本はキャンディ本編とは別物扱いとします(笑)

絵はすごく丁寧に描かれていてきれいなのですが、最終回から10年以上たっているので、印象がちょっと違う感じです。
やっぱりキャンディは「あの絵」でしかも「当時の」でないと。




【動作環境】
 Windows 95
 Windows 2000
 Windows XP
 ※Vistaは不可
マンガCD-ROM倶楽部 Vol.5, Vol.6
『キャンディ・キャンディ』

いがらしゆみこ/水木杏子 (GAME BANK 1996年発行)

【概 要】
  • コミックス全巻を見開きで掲載
  • いがらしゆみこ先生/水木杏子先生のインタビュー動画
  • 著者略歴
  • 作品データ
    掲載誌/連載開始・終了年月/単行本/あらすじ
  • キャンディ・アルバム
    生活した場所ごとに、マンガのカットと説明文を掲載
    [ポニーの家(0〜12才・13才・14才)/ラガン家/アードレー家/聖ポール学院/メリー=ジェーン看護学校/聖ヨアンナ病院/シカゴ・アパートでの生活/N.Y.ブロードウェイ/ロックスタウン/ポニーの家]
  • 登場人物の相関図
  • 地図   (※詳細はこちら)
    アメリカ  [ポニーの家/レイクウッド (ラガン家・アードレー家) /
      聖ヨアンナ病院/シカゴのアパート/メリー=ジェーン看護学校/
      ロックスタウン/ブロードウェイ]
    イギリス  [ロンドン/サウザンプトン港]
  • グッズ・コレクション
    イタリア版キャンディのコミックス(オールカラー?)/フランス版コミックス/香港版コミックス/キャンディ人形
  • イラストギャラリー
  • キャンディ年表
    0才(5月)〜17歳(春)までの出来事を年表で紹介
  • ステアの発明品
    イラストと説明文で紹介
    [伝言船/くも男/ブザー/キャンディ人形/噴水ボート/音のでないエンジン/背負い傘/自動うきぶくろ/水の門/ウォーターブーツ/アリステアスペシャルU世号/空の王者号/ばく風よけマスク/空とぶ帽子/水中ベッド/気球/記憶とりもどし器/キャンディがしあわせになり器/自動調理器/自動掃除機/偵察用望遠鏡/プラカードがパラソルになっている(名称不明)]
  • 壁紙/グラフィックデータ/アイコンファイル

【コミックスとの違い】
コミックスのマンガと違うところは大きく2つ。
1つは、「なかよし」掲載時のカラーページには色がついていること。
もう1つは、シーンにより効果音が入ることです。
おもしろそうなのではじめのうちはサウンドをONにしていましたが、ページをめくる音・馬・車・教会の鐘の音など同じようなものばかりなので、 だんだんうるさく感じてきて結局OFFに。
とりあえず、他にはどんな効果音があるかキャラクター別に紹介してみます。
・アンソニー
  キツネ狩りで落馬 (馬「ヒヒーン!」エコーつき)
・ステア
  車のエンジン音
  スワンボート沈む (ブクブク)
  飛行機のエンジン音
  アコーディオン演奏
  戦闘機シーン (撃墜されるシーン)
・テリィ
  劇場での拍手・歓声
  ファンの叫び声 (「キャーッ!」)
・アーチー
  バグパイプ演奏
・アルバートさん
  バグパイプ(丘の上の王子様)
  レイクウッドで管理人にライフルで撃たれる
  イタリアでの列車事故
  皿洗いバイト中に倒れる
  ライオンを手なずける (ライオンが吼える→おとなしくなる)
  ポンコツ車

【年表】
年表については「年表・家系図・年齢」のページにも書きましたが1年おかしい。無理やり合わせたような感じです。