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キャンディと無理やり関連づけていますが、参考になるのはストーリーではなく、時代背景となる20世紀初頭のアメリカです。

ドキュメンタリー

  ・20世紀初頭の映像

【キャンディとの関連キーワード】
20世紀初頭のアメリカ。第一次世界大戦。野戦病院。
【解 説】
1900年から第一次世界大戦の始まりまで。
世界中から集めた映像を編集したドキュメンタリーの傑作です。
他の集は戦争の場面が多いのですが、1集と3集は戦争シーンがほとんどないので楽しく見れます。

  ・歴史再現ドキュメンタリー  

【キャンディとの関連キーワード】
100年前のイギリス。貴族の生活。
【解 説】
スコットランド郊外の貴族の館(マナーハウス)で、20名の男女が貴族と使用人に扮して、100年前(エドワード朝)そのままの環境で90日間を過ごすというもの。
設定年代は1905年〜1914年の10年間を3ヶ月間に置き換えている。
大きなイベントとしては、政治家を招いた晩餐会、仮装舞踏会やバザー、キツネ狩りなど、..
使用人の方はとにかく悲惨。休日もなく、当時の徹底した階級社会のルールの下に100年前を再現しなければならない。
しかも、過酷な労働以外に、こんな環境下で過ごせなんて。
 ・お風呂は週一回
 ・生理用品も当時のもの (ひぇ〜)
 ・夜はトイレを使えない
 ・一番下の使用人は、部屋がなく通路で寝る。
あまりの辛さに脱落者まで出てきてしまう。そして、執事は上下から板ばさみに...

キャンディの年表でいったら、丘の上の王子様と出会った頃から第一次世界大戦が始まる頃を再現しているので、 グランチェスター公爵家もこんなふうに暮らしていたかもしれません。
厳格な階級社会の中、貴族とはいえ母親がアメリカ人であるテリィを使用人たちはどう見ていたのでしょうか。そしてテリィは彼らをどのように扱っていたのでしょうか。
最後の方に第一次世界大戦が出てくるのですが、当時イギリスでは「国に尽くし戦死することは最高の名誉」という思想があったそうで、 多くの貴族の子息が従軍したそうです。そのとき身の回りの世話をする使用人(フットマン)も同行するというのがなんともイギリスらしいのですが、使用人にとっては迷惑な話ですね。(2年後には徴兵制度が施行される)
アメリカへ渡らずあのままロンドンにいたら、テリィも従軍していたのかも... などなど、いろいろ想像をめぐらせてくれるおもしろいDVDでした。

・公式ホームページ → http://www.manorhouse.jp/
 ※イギリス好き(特に貴族・メイド・執事)の方にはオススメです。


映画

  ・20世紀初頭を背景にした映画

【キャンディとの関連キーワード】
20世紀初頭の上流階級。豪華客船。
【解 説】
第70回アカデミー賞受賞作品。
1912年の大西洋上の豪華客船が舞台。
20世紀初頭の上流階級を知りたければ「タイタニック」を見ろと言われています。
時代もちょうどキャンディと同時代で、キャンディは「タイタニック」沈没の8ヶ月後に豪華客船に乗ってロンドンへ行っています。 当時は豪華客船ブームでニューヨーク-サウサンプトン間を行き来していました。キャンディもきっとこんな豪華客船に乗ってロンドンへ行ったのでしょう。

【キャンディとの関連キーワード】
100年前のアメリカ。大陸横断鉄道。
【解 説】
1892年のアメリカが舞台なので、キャンディの生まれる少し前になりますが(アルバートさんが子供のころくらい?)アメリカの当時の様子がわかります。

【キャンディとの関連キーワード】
20世紀初頭のアメリカ。自然。
【解 説】
1910年代から1920年代のアメリカのモンタナが舞台。
当時のアメリカの自然ということで、レイクウッドの自然と無理やり関連づけてみました。ボートが滝から落ちるシーンとかあります。

【キャンディとの関連キーワード】
キャンディと同時代のアメリカ。階級差別。
【解 説】
1913年。労働者階級に生まれた少年が上流階級のスポーツであるゴルフで、並み居る強豪を抑え見事優勝を成し遂げるという実話の映画化。全米オープンの第1回が100年以上前の1895年だったなんて知りませんでした。キャディをしていた少年も実在の人物らしく、映像特典の写真を見てびっくり。
監督は、当時の人々の服装・話し方・においに至るまでこだわり、1913年という時代を再現させたらしいです。どういうにおいなんでしょう。

【キャンディとの関連キーワード】
20世紀初頭のロンドン。芝居。ファッション。
【解 説】
1903年のロンドンが舞台。
当時のロンドンの上流階級のファッションや劇場の様子がみごとに再現されていると言われています。

【キャンディとの関連キーワード】
20世紀初頭のアフリカ。自然。
【解 説】
第58回アカデミー賞7部門受賞作品。
20世紀初頭のアフリカのケニアが舞台。実話を元にした映画。
1913年以降の話なので、ちょうどアルバートさんがアフリカに行っていたころになります。第一次世界大戦の開戦時のケニアの様子とかも描かれています。
アフリカの大自然が素晴らしい。アルバートさんがあのままずっとアフリカに住みたいと思った気持ちがわかります。

【キャンディとの関連キーワード】
フランスの上流階級。ファッション。
【解 説】
1880〜1913年のフランスが舞台。
ステアの戦友のドミィがフランスの貴族だったのでフランス関連の作品を出してみました。
時代はキャンディよりも少し前になりますが、フランスの上流階級が出てきます。一番最後に1913年のパリのシーンがあり、「当時はこんな服を着ていたのか」程度ですが参考になります。
映画の宣伝によると、「ベルエポックのパリを再現するために総制作費は37億円。国宝級ジュエリーを提供するなど、カルティエが全面サポート」と豪華絢爛。

【キャンディとの関連キーワード】
20世紀初頭のアメリカ。孤児院。
【解 説】
第11回アカデミー賞主演男優賞と原案賞の受賞作品。
1917年のアメリカの孤児院が舞台。
実話を元にした映画で、特典映像には公開当時の(1930年代)の少年の町の実際の映像とかがあります。

【キャンディとの関連キーワード】
きつね狩り。イギリスの貴族。
【解 説】
第二次世界大戦前のイギリスの貴族のお屋敷が舞台。
貴族の生活や、主人に忠実で仕事を完璧にこなす執事、使用人たちの姿が描かれています。
はじめのほうに少しきつね狩りのシーンがあります。

【キャンディとの関連キーワード】
20世紀初頭の美人女優。女優の恋。
【解 説】
1912年の舞台女優と1980年代の青年の時を越えたラブストーリー。
あまり知られていない映画ですが、カルト・ムービーの元祖と言われている作品。(最近までこの映画を知らなかったのですが、他のキャンディのサイトを運営している方から教わりました)
時代背景がちょうどキャンディの時代なので、当時の人たちの振る舞い、ファッションやインテリア・演劇など興味をそそられます。
映画のロケで使われたホテルは100年ほど前に建てられたもの。ラガン家の経営しているホテルもこんな感じなのでしょうか?
キャンディとの関連キーワードが「女優の恋」ですが、その女優は「スザナ」ではなく「エレノア=ベーカー」のほうです。
ヒロインはどんな女優かというと、当時アメリカで熱狂的な人気を誇る舞台女優で、原作のほうでは、
・何年ものあいだ、最大級のヒットを飛ばしつづけてきた。
・大成功をおさめていたものの、私生活は謎につつまれたままだった。
・ある時期が転換点となって(この映画での出来事)、彼女に劇的な変化をもたらし、どの舞台も絶賛の評を贈られるようになる。
というように描かれています。


  ・第一次世界大戦、飛行機が出てくる映画


【キャンディとの関連キーワード】
第一次世界大戦。野戦病院。従軍看護婦。
【解 説】
1918年の第一次世界大戦が舞台の反戦映画。
ジョーニーは戦場で両手・両足・耳・眼・口を失い、暗闇の中で夢や回想が続いていく。クリスマスの日に彼についた看護婦さんによって外界とのつながりを取り戻すことができるのですが...
あまりにも衝撃的だったので毎年クリスマスになると思い出してしまう作品です。

【キャンディとの関連キーワード】
第一次世界大戦。従軍看護婦。外国軍に志願したアメリカ人。
【解 説】
ヘミングウェイのノーベル文学賞作品の映画化。
著者本人の体験を基にしているらしい。赤十字の従軍看護婦・衛生部隊・救急車のドライバー・牧師など、正規兵以外が出てくる場面が多いところが他の戦争映画にないところかも。

【キャンディとの関連キーワード】
第一次世界大戦。飛行機。スパッド対フォッカーの空中戦。
【解 説】
大戦後の飛行機乗りの話。
主人公は元航空隊のパイロットで、大戦後の払い下げ軍用機で遊覧飛行や危険なアクロバットを商売とする「バーンストーマー」として各地を転々と飛び回っていた。やがてハリウッドの空中戦スタントマンとなり、そこで偶然にも憧れのドイツ撃墜王と対面する。
ステアとハーディの一騎打ちのような場面があります(敬礼するシーン)。ステアの機種のモデルはたぶんスパッドS.VIIなので同じ機種か(でも機銃の数が違うなぁ...)。ハーディはフォッカーD.VIIのようなのでこの映画に出てくる三葉機のフォッカーDr.Iの後継機。

【キャンディとの関連キーワード】
第一次世界大戦。イタリア。飛行機。
【解 説】
大戦後の話。
私が個人的に好きな作品なのでここに載せました。飛行機好きにはおすすめです。

【キャンディとの関連キーワード】
第一次世界大戦。アメリカ人パイロット。
【解 説】
第1回アカデミー賞最優秀作品賞。
80年くらい前のサイレント映画なのですが、カメラマンは実際に飛行機に乗って撮影しているので空中戦の映像は迫力があり、CGにはない臨場感が伝わってきます。
『華麗なるヒコーキ野郎』(1920年代の航空映画の空中戦スタントマンの話) や『雨に唄えば』(1920年代の映画界の楽屋裏を描いたコメディ)を見ると、当時の撮影の様子や裏側がわかっておもしろい。
この作品の監督ウィリアム・A・ウェルマンは、第一次世界大戦ではステアのようにアメリカ参戦前にフランス軍の航空隊に志願し、アメリカ義勇航空兵部隊であるラファイエット飛行隊の パイロットとして活躍していました。なので戦争の描写はリアルです。恋愛部分はよくあるサイレント映画の演技オーバーぎみのメロドラマです。


  ・その他

【キャンディとの関連キーワード】
20世紀初頭のアメリカ。
【解 説】
1938年が舞台ですが、冒頭で1912年の若い頃のインディが出てくるシーンがあり、当時のアメリカ(ユタ州)の様子が見れます。車とか汽車くらいですが。
キャンディの誕生日が1899年だとするとインディはキャンディと同い年ということになります。
『ヤング・インディ・ジョーンズ』(テレビシリーズ) ではインディがアメリカ参戦前にフランス軍に義勇兵として志願して、ラファイエット飛行隊に所属していたらしい。このテレビシリーズは20世紀初頭の歴史上有名な人物が毎回登場するらしく、「インディ以外の人物は史実に忠実になるよう心がけた」そうです。見てみたいけどセルもレンタルもないです。がっかり...

【キャンディとの関連キーワード】
発明。車。
【解 説】
空を飛び、水の上も走る車「チキチキバンバン号」。
すごく夢いっぱいの映画です。
トンデモ発明家がいろんなものを作ってます。
なんかステアの発明好きに近いものを感じます。

【キャンディとの関連キーワード】
20世紀初頭のアメリカ
【解 説】
1920年代が舞台で、サイレント映画からトーキーへと変わる頃の映画界の楽屋裏を描いたコメディ。
サイレント映画の人気女優が、実は映画のイメージとはまるで違うとんでもなくすっとんきょうな声をしていたため、美声のコーラスガールが彼女の吹き替えをすることに。でもそんなわがままがいつまでも通用するわけがなく...

【キャンディとの関連キーワード】
20世紀初頭のアメリカ。シカゴ。
【解 説】
キャンディの時代の数年後から禁酒法開始。
小説ではマーチン先生は1年かかってアル中を直したとある。でも飲めなくなると飲みたくなるもの。また隠し飲みが復活する可能性あり。
シカゴの摩天楼なども出てくるので、アードレー家の銀行みたいな建物が見れます。


  ・1900年前後に建てられた豪邸が出てくる映画

【解 説】
現代のシカゴが舞台。
最後の結婚式のシーンでは、花嫁の実家という設定でシカゴの大富豪キューニオ家の豪邸 (現:キューニオ博物館)が出てきます。
主役のジュリアロバーツに対抗できるほどの恋敵役ができる女優なんていないだろうと思っていたら、派手な登場シーンですごい人がでてきました。

【解 説】
現代の法廷もので、実際に起こった事件の映画化。
最初のほうに少しだけにニューポートの豪邸が出てきます。

【解 説】
1920年代が舞台。ヴァンダービルト家の別荘が出てきます。
この作品はアカデミー賞の衣装デザイン賞を受賞しています。
最近、村上春樹が翻訳した本が出版されました。



文学・アニメ


アニメ 「私のあしながおじさん」

文庫
ジーン・ウェブスター

20世紀初頭のアメリカが舞台。
キャンディといったらまずみんなが思い浮かぶのはこれか。

アニメ 「赤毛のアン」

文庫
L.M. モンゴメリー

20世紀初頭のカナダが舞台。
原作では続編がたくさん出ています。

アニメ 「あらいぐまラスカル」

文庫
スターリング・ノース

1918年のアメリカが舞台。
キャンディのアニメ版ではあらいぐまのクリンが出てきたけど、なんであらいぐまだったのだろう。やっぱりラスカルの影響?

アニメ 「愛の若草物語」

文庫
L.M. オルコット

南北戦争時代のアメリカが舞台。
何度か映画化されており、キャサリン・ヘップバーン版、エリザベス・テイラー版、ウィノナ・ライダー版などがある。

アニメ 「小公女セーラ」

文庫
フランシス・ホジソン バーネット

1885年のロンドンが舞台。
子供のころ「小公女」のレコード付紙芝居を持っていて、ミンチン先生が主人公をいじめる場面の演技過剰な朗読をいつも姉と真似していました。ミンチン先生があまりにもキョーレツだったので、主人公がどういう子だったか思い出せない。


参考資料

岡部 史 (平凡社)

アメリカのお菓子の文化史がわかります。
「ドーナツはなぜ穴があいているのか?」なんて話が書いてあります。
ブラウニー・キャンディ・ポップコーン・ガム・アップルパイ・チーズケーキ・ドーナツ・ベーグル・プレッツェル...
アメリカ生まれ(育ち)のお菓子って結構あったんですね。
広瀬 隆 (集英社)

当時の財閥について知りたくて、アメリカ経済の入門書ということで読んでみたのですが、具体的な数値データなどがあり、けっこう内容の濃い本です。
ヴァンダービルト家は現在の資産価値を換算すると、ビルゲイツの約1500倍になるとか。アメリカ人のお金持ちはとにかく桁違いです。
佐貫 亦男 (朝日新聞社)

ライト兄弟から現在までの航空史。
第一次世界大戦時の各国の機体は、「ドイツ機はメカとして美しく、フランス機は粋でおもしろい、イギリス機はメカは醜くとにかくカッコ悪かった」とか。
ステアがイギリス軍ではなくフランス軍に志願した理由の一つがなんかわかったような気がします。


キャディ関連本

水木杏子/いがらしゆみこ  

講談社コミックス版も中央公論社版も絶版なので、古本屋かオークションで入手するしかないようです。
水木杏子  (ブッキング)

もうどこにも売っていないので、絶対に読めないと思っていましたが、復刊ドットコムで発売されていました。
3部構成で3部がキャンディの手紙というかたちでその後の話が書かれていています。1部と2部はマンガと同じ内容。
この本での新たな発見はジョルジュについてでしょうか。「ジョルジュ、そんな過去があったんだ。」とちょっとびっくりしました。


この本は電子書籍になったようで、携帯やパソコンでダウンロードして読めるようになりました。
電子書店パピレス(発行:チーコチーカ) 価格は525円です。
近藤恵/川上千恵子  (情報センター出版局)

キャンディ・キャンディのファンブック。
絶版なのでオークションでやっと手に入れましたが、かなり高値での落札でした。アードレー家の家系図やシカゴのアパートの間取りとかがでていてマニアにはうれしい資料です。名場面集のコメントが結構おもしろいです。